山中和紙(さんちゅうわし)
【所在地】 岐阜県吉城郡河合村  
【主製品】 民芸紙・膏薬紙
山中和紙の名は、飛騨紙(ひだがみ)の産地の中で、いちばん山の中で生産されていたことからついた、といわれています。

飛騨の製紙は、中世鎌倉時代初期、建仁2年(1202)頃から盛んになり始め、室町時代、応永12 年(1405)頃には、貴族間での贈物となっています。天正14年(1586)に飛騨高山の領主となった金森長近は製紙を奨励しました。享保 12年(1727)の資料では、角川・稲越などで丈長、端不切(はしきらず)など、かなり高級な紙を漉いていました。
幕末から明治にかけて、飛騨には 24ヵ村の紙漉き村がありましたが、現在は河合村のみとなりました。現在、年間漉いているのは1戸、冬期間漉いているのが1戸です。

雪晒ししたコウゾを原料に、昔ながらの紙つくりをしています。 大きな特徴として、冬、雪上でコウゾを晒し、自然漂白することがあげられます。特に寒中の仕事はつらいものです。身を切るような冷たい水、身も凍るような冷たい雪の中での作業は、決して楽なものではありません。
TOP 全国産地マップ 和紙と和紙の製品をさがす 産地の情報とインフォメーション 和紙について知りたい 全国手すき和紙連合会の出版物 全国手すき和紙連合会とは