蒲生和紙(がもうわし)
【所在地】 鹿児島県姶良郡蒲生町
【主製品 画仙紙・表装紙・版画紙・製本紙
大隅の国、蒲生紙は天平8年(736)正税目録帳の断簡九張、続々修第六巻にも税帳断簡を納めています。また大隅の国の紙と思われる実物も正倉院に残っています。紙の組成が 3点共に同じです。『延喜式』によると中男作物として、紙が献納されていました。

江戸中期に至り、薩摩藩は製紙業に藩の統制法を制定して御用紙を漉かせました。厳しい監視の下で過酷なやり方であり、明治6年に廃止されました。厳しい藩制は解かれ、黄金の世となり、手漉き和紙も 500戸を超え、産地として形が整ったのですが、明治末期より衰退し、現在1戸となりました。

原料にコウゾは使いません。カジの木の皮だけを使います。カジの繊維は太く長く、また、皮が厚く歩留まりが高く、強靭な紙ができます。 8,000キロを1月から2月20日終了を目標に、一人で1年分を集め、蒸して皮を剥ぎ(皮剥ぎは人手を借ります)格納しています。年ごとに需要は増えており、全国的な販売網で注文を受け、小売り専門です。
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