【揉み紙】
揉んで、しわをつけた紙のことですが、和紙の繊維は強くて柔軟なので揉み技法は適しています。紙衣も揉むとやわらかくなり、布地に近くなります。揉み方は、産地と用途によってさまざまです。表面の毛羽立ちには胡粉を引き糊を塗ります。吸収性を防ぐにはドーサを引き、もみじわをのばさないように裏打ちをします。強製紙は、水にも破れにも強い、和紙の中で最強の紙といわれています。からかみの揉み柄は模様となっており、小揉み、中揉み、大揉み、松皮揉み、小菊揉み、榛原揉み、烏帽子揉みなど十種類以上あり、縮緬紙、擬革紙のしわは器具を用います。

黒谷和紙の染もみ紙
染もみ紙は加工用として多く使用するので、薄口の紙から厚紙まであって、生抄きの紙と同じく地元産(綾部市)楮を主原料とし、黒皮をけずり表皮や小さなキズを取り除きます。白皮に仕上げた原料を12%〜15%のソーダ灰にて約2時間煮熟します。その後水洗いし打解し叩解をして紙素とします。無地の染紙は紙素のまま水槽にて染色をしますが(草木染や化学染料等による)最近は草木染は少なくなっています。染め上がった紙素は色止めを行ない水洗いをして染紙素となります。紙漉きは他の紙と同じ工程で仕上げます。その後防水加工と共に手もみを行ない、陰干しをして乾燥しアイロンを当て紙を調整します。
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