【渋紙・油紙】
渋紙は、昔は帳簿などの反故紙を張り合わせて、渋を引き、防水性を与えて、衣類、敷物、本の表紙、包紙などに使われました。柿紙とも言われました。紙衣に渋を引き、コンニャク糊で張り合わせた旅装具は需要が高いものでした。さらに漆を塗った一閑張りは、容器に使われました。油紙は、桐、荏胡麻(えごま)など乾性油を引いて防水加工した紙。雨具、医療具、荷造り・穀物貯蔵用袋、傘、敷物などに使われます。平安時代から生活用品として使われていました。この紙は新しい用途を待っている紙と言えます。合羽紙の作り方は、宇和泉貨紙をワラビ糊で適当な大きさに張り合わせます。柿渋に紅穀顔料(あるいは煤)をまぜて水に溶かし刷毛で塗ります。これを約2m×4mの作業台の上に積み重ね、足で踏んで水気をとって手でもみ、そのあと四隅を持って風を入れるように、引っ張ってのばします。竿に通して、乾燥します。さらにこれを4〜5枚重ね、桐油7、荏油(えあぶら)3の割合の混合油を塗って浸透させ、川原の石の上に日照時だけ2〜5日干します。

TOP 全国産地マップ 和紙と和紙の製品をさがす 産地の情報とインフォメーション 和紙について知りたい 全国手すき和紙連合会の出版物 全国手すき和紙連合会とは