05.08.02up

高志(こし)の生紙便第6号が届きました。
小林康生さんのお宅のキュウリのことや、24年ぶりのバリ島での紙漉きなど、4月から6月の話題が綴られています。
読んで楽しい高志(こし)の生紙便です。一部をご紹介します。




我家のキュウリ
7月にはいってから毎日キュウリを食わない日がない。少し大きくして種がブチッとするくらいが好きで、売られているのは早く取りすぎる。元々、黄ウリなのだ。やがてナスが追いかけて、9月の稲刈りの頃まで御世話になる。
キュウリはカッパに継がるとか。カッパは水に、水は紙に、ありがたい食い物です。
4月
初めて試みた「きがみ市」は、大盛況とまではいかなかったけど近隣市町村や「生紙便」を見られた遠方よりのお客様もあり嬉しかった。
目の前の紙漉きなどにも追われ、準備不足で特に「車座研究会」は、想い入れがありながらそのお膳立てのないまま突入、突っ込んだ話し合いにならなかったのが残念!

西方(屋号)さん(本名・村田忠道)が当工房を卒業された。42歳から68歳まで26年間、僕が、25歳頃の時にお願いしてきてもらった。当時まともな日給も出せず、一枚30円だったか、扇面紙(末広4紙)を中心に漉いてもらった。1ヶ月、5〜6万円くらいだったと思う。子どもにお金のかかる時期、給料を差し出す僕の手は、申し訳なく震える思いがした。月末の給料日は、決まって我が家のかやぶきの囲炉裏でささやかな夕食を食べるのだが、冬などすき間風で外套を背にしたものだ。今はその家もない。西方さんは、小さな体ながら風邪などで休んだことが一度もない。陰日なたなく黙々と働き続けて、当工房の礎を築いてくれた人だった。「役に立つ間は勤める。上がりべと(土)をつけたくないので、辞めるときは親方に任すから」といわれていた。
5月
紙漉き駆け出しの頃、いつの日か税金を払うことと、ドロボーに入られるようになれば一人前だと思っていたら五月末に叶った。生紙工房脇のドアがこじ開けられて、ただ紙に興味がなかったのか、もともと現金は置いてなかったので何も取らずにお帰りになられた。
オラとこでもドロボーや入るんだ。驚いた。
6月
当工房の念願?の海外旅行はバリ島だった。
24年前、京都の鈴木靖峯さんの依頼を受け、バリ島で初めての手漉きバリ紙を試作したのだった。当時、バナナとナンカ(ジャックフルーツ)で試作。和紙ではないバリ紙だから、簀と桁を除いてすべてバリで調達。道具作りから原料探し、木灰作り、ネリはハイビスカスの葉をちぎって、水の中でかき回して布越し、結局木灰液も弱く煮熟に失敗、叩くのに膨大な時間を要して、なんとかナンカの紙だけ完成させて帰ってきた。そして現地のワヤンとブラターが細々と紙作りを続けていた。
その後、オーストラリヤ人や日本人の伊藤氏、成瀬氏の二人が手漉き紙を製作されている。何れもバナナが主原料である。
そうした中で、鈴木さんは障害施設で自分たちで稼ぎ出すため、カード類の紙を作れないかということが今回の依頼だった。
工房スタッフ15名が、三日間観光を楽しんだ後、自分と弟子の杉本でお茶を濁し程度しかできなかったがバナナの試験漉きは今後も協力していきたい。
来年秋には、当生紙工房でバリ紙の展覧会をやることを鈴木さんと約束して帰ってきた。
バリ島にてワヤンさんと24年ぶりに一緒に紙を漉く
ネリはハイビスカス、乾燥ハケはバナナの葉でこする。
「高志の生紙工房」からのお知らせ
【見学、製品ご希望のお客様】
○見学(説明)は無料です。(団体でお越しの場合は事前にご連絡下さい。)
○説明の所要時間は30分程(門出和紙のできるまでのビデオ15分含む)
○最初に工房スタッフに申し出てください。係りの者がご案内申し上げますが、作業の都合等により即対応できず、しばらくお待ちいただくこともありますのでご了承下さい。
○当工房は生産施設でもありますので、道具や原料、製品等には触れないでください。
また、作業中のスタッフに話しかけることもご遠慮願います。

【体験プログラムのご案内】
○体験は前日までに申し込んでください。(団体の場合は早めにご予約下さい。)
プログラム 詳  細 所要時間 料  金
紙漉き
(10枚以上から受付)
半紙判(39cm×27cm)便箋2枚
取判(伝統製法による素材としての紙作り)
約40分 基本料金3,000円+300円(1枚)
他 送料実費
紙流し
(5枚以上から受付)
半紙判の網枠に和紙原料を流し込む(草花を入れるなど作品としての紙作り) 約30分 1枠(1枚)500円〜
他 送料実費
折染め
(10枚から受付)
お買い上げ頂いた和紙を折りこんで染液の中に浸し染にします。(染めた紙は当日お持ち帰りができます。) 約40分 紙代 菊判(92×62cm)500円〜
基本指導料(染料代含む)御1人様300円

※紙漉き、紙流しの紙は、乾燥して後日発送となります。送料実費を含め請求書を同封しますので、郵便振替払込用紙にてお支払お願い致します。


○○○ 生紙工房の開館時間と休日
午前9時〜午後5時まで
(正午〜午後1時まで休憩)
休館日は第3日曜日と祝日


「生紙工房」と「生紙便」に関するお問合せは下記まで
越後門出和紙 小林康生
〒945-1513
新潟県高柳町門出
Tel 0257-41-2361
Fax 0257-41-3024
メール k~washi@kisnet.or.jp
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